不妊治療のステップと費用〜不妊治療体験ブログ2

不妊治療

前回(不妊治療の始め方)の記事の続きです!
唐突ですが、不妊治療のステップについてご紹介します。

不妊治療のステップとか、ステップアップとかっていう言葉、よく聞きますよね。病院のHPにいくらでも書いてあることなのですが、個人的には、読んでも難しくてよくわからなかったので、ざっくり書いてみます!もしかしたら病院によって違う箇所もあるかもしれないですが、一応私の体験談ということでご容赦ください。

ステップアップとは

ステップ①:検査とタイミング療法
↓(ステップアップ)
ステップ②:人工授精
↓(ステップアップ)
ステップ③:体外授精と顕微授精

簡単な治療から始めて、結果が出なければさらに高度な治療へと進む、というのがステップアップですね。そのままですが。

ステップ1:検査とタイミング療法

まず最初にいろいろな検査をします。それで異常が見つからなければ、排卵と射精のタイミングを指導してもらう、というのがタイミング療法です。

  • [夫]精液検査(量や運動量・細菌)
  • 血液型検査
  • 風疹・麻疹抗体検査
  • ウイルス等感染症検査(HIV・クラミジア・淋菌)
  • 超音波検査(子宮や卵巣の病変等)
  • AMH検査(卵巣の予備能力検査)

上記のような検査をやりました。主に、検査は血液検査と尿検査だったかな… 超音波検査は何度もやることですが、婦人科検診でおなじみのあの診察台でやる検査です。そんなに痛いわけではないし、すぐ慣れます。夫の方は、院内の”それ用の部屋”で精子を採取して検査してもらいます。

これで問題なければ、基礎体温表と照らし合わせて、「今月は○日に性交を行ってください」みたいに指導されます。そんなの、指導されるまでも無い!という気もしますが…

ステップ2:人工授精

タイミングを見計らって性交してもダメな場合は、「人工授精」に進みます。簡単にいうと、夫の精子を子宮に入れるのが人工授精です。精子に問題があったり、性交障害の場合は人工授精に進むそうです。

人工授精は、排卵2日前から排卵直後を狙って行うのですが、その数日前に一度卵胞チェック(卵胞の大きさや頸管の状態)をして実施日を決めます。実施日当日は、夫の新鮮な精子が必要なので、夫が出張などに重なるとその月はアウトです。

実施日当日は、超音波検査・尿検査で再度チェックをして、夫の精液検査をします。卵胞の状態もよく、精子の状態も良ければ、いよいよ人工授精を実施します!

が、残念ながら、私たちは数回望んだのですが、いずれも「この状況だと、人工授精ができないわけではないが、おそらく受精は無理なので辞めたほうが良いですね」となってしまったので、実際の人工授精は経験できなかったです…

ステップ3:体外授精と顕微授精

人工授精はだいたい3回くらいやってダメならダメなようで、その場合は、「体外授精・顕微授精」に進みます。簡単にいうと、妻から取り出した卵子に、夫の精子をふりかけるのが体外授精、夫の精子の中からイキが良いのを1匹選んで注入するのが顕微授精です。体外授精は少し自然に近い形だけど、顕微授精はかなり人工的な行為で最終手段とのこと。

体外授精はこんな流れになります。

採卵…卵子を手術で取り出す
受精…培養士が受精
胚移植…子宮に胚を戻す

採卵前に、薬で卵子をたくさん育てるのですが、その方法(卵巣刺激法)がいくつかあります。

  • 飲み薬による卵巣刺激法(低刺激)…フレンドリー法・モデレート法
  • 注射による卵巣刺激法(調整卵巣刺激)…ショート法・アンタゴニスト法

採卵時にできるだけたくさん(10〜15個等)卵子をとっておけば、受精率やグレードの良い胚に成長する確率が上がる。逆に、あまり卵子がとれないと、良い胚が育つ確率も低くなり、胚移植を行えないケースもある。つまり、1回の採卵で行える胚移植の回数は、(採れた卵子の数と質によって)0回のこともあれば、複数回のこともあるということです。

不妊治療にかかる費用

ということで、一番気になるのは費用ですよね。
さっき領収書を整理してまとめたので、ついでに書いておきます。

ステップ1の検査にかかる費用

私の個人的な例ですと、検査は4回病院に通って49,000円くらいでした。(初診料も含まれているかも!)

ステップ2の人工授精にかかる費用

私たちは3回試みたのですが、結局実施に至らなかったので、正確な費用でないのですが、だいたい人工授精当日の費用は1回23,000円程度と説明されていました。

なので、事前の超音波検査・当日の精液検査をあわせると1回につき、26,000〜30,000円くらいの計算です。3回やったら8万円くらいでしょうか。

ステップ3の体外受精にかかる費用

これはもう本当にお金がかかります!何度も体外受精をやってる人も結構多いみたいですが、絶対お金持ちですよね…

体外受精はいろいろ選択肢があるので、それによって金額も変わります。

  • 採卵前の卵巣刺激法はどれを選択するか
  • 採卵で全身麻酔をするかどうか
  • 受精では顕微授精をいくつ行うか
  • 成長した胚の凍結保存の期間
  • 胚移植を何回行えるか

私の個人的な例ですと、10日間の卵巣刺激(注射と検査)で9万3,000円くらい、採卵日当日は、手術・顕微授精料金・培養・凍結保存の料金を全部足して43万4,000円くらい。つまり体外受精の1回の採卵で合計52万7,000円でした。

その後の胚移植は、移植日決定までの検査数回と薬代、当日の胚の融解・孵化補助・移植手術と全部あわせて、移植1回あたり=20万5,000円くらい。私は移植を2回行ったので、44万円程度になりました。

胚移植が1回だけできた場合、全部足すとちょうど60万円くらいでしょうか。そういえば、「体外受精の費用は1回につき、だいたい60〜70万円です」と事前に説明された気がします。

不妊治療は医療費控除の対象

不妊治療にかかった費用は医療費控除ができます。医療費控除とは、1月から12月までの1年間にかかった医療費が10万円を超えるに申請でき、確定申告を行って医療費控除申請をすると、その年の所得税・住民税が軽減されるという制度です。もちろん、不妊治療だけでなく、その年に家族全員分がかかった他の医療機関(歯医者や内科等)の合算で10万円超えていれば申告できます。

予防接種や検査費用は病気の治療に当たらないので対象外となる点と、自治体の不妊治療費助成を受けた場合はその金額分は差し引く点にご注意です。尚、家族の中で一番お給料が高い人(税金を多く払う人)が申請すると一番メリットがあります。

不妊の医療費は高額になりがちなので、助成や医療費控除はしっかり利用させて頂きましょう!なんにせよ、領収書は全部とっておいてくださいね。

不妊治療費助成については、また後日書こうと思います!