こんにちわ。優利です。
私は肌が弱く、20年近く皮膚科通いをしているのですが、ステロイド反対派の皮膚科の先生っているみたいなんですよね。数年前の出来事なのですが、たまたまステロイド反対派の皮膚科クリニックに行ってしまったばっかりに、ヒドイ目にあったことがあるので、誰かのために体験談を書いておこうと思います!
アレルギーとの決別の兆し
3月の中旬。春で花粉の影響もあったのでしょうか、いつものごとく首が痒く、そんなにひどくはないけれど赤く炎症している状態。いつもだったら、ステロイドの皮膚薬を塗布して2~3日すれば治るといった軽い症状でした。
当時、家は神奈川、会社は東京だったのですが、会社の近くの駅前に皮膚科のクリニックがある!ということを知り、昼休みがてら、軽い気持ちで薬をもらいに行ってみたのです。ですが、ここの皮膚科がステロイド反対派だったようで、
- 皮膚アレルギーは根本から解決しないとダメ
- ステロイドは体に良くないから、絶対使っっちゃダメ
と、熱のこもった説明をされ、今までの皮膚科とは大違いの対応。この先生、話し方も態度もすごく自信ありげだし、ちょっと変わったクセの強い先生で、偉大な先生オーラをすごく感じました。「今まで10年以上も皮膚科に通って、症状が出たら薬塗っての繰り返しだった。この先生との出会いが、そんな人生を変えるのかも!!」と期待した私。まさしく、晴天の霹靂でした!
診察後、有無を言わさず、アレルギー反応の血液検査を実施。断るとかの選択肢は無いです。それは良いんですが、お会計が2万円だったのがビックリしました。薬をもらいに軽い気持ちで行った皮膚科で、2万。まぁ、そんなこと言ってても仕方ない。ということで、この日は殺菌剤(イソジン)と非ステロイドの塗り薬をいくつか (トパルジック、テラジアパスタ、アクアチムクリーム?) 処方してもらって帰りました。
それからしばらく、偉大な先生を信じて、 塗り薬を首をヌリヌリ。顔にも少し炎症が出てきたので顔にもヌリヌリ…。うーん、イソジン、しみるぅ~。とそんな日が続いていたのですが。
なんか悪化してない?
明らかに悪化!首の炎症は結構ひどくなってるし、 目の周りを中心に顔面も、ちょっと恥ずかしいくらいに炎症してきてる。
3月の下旬。前回の血液検査の結果も出た頃だし、再び偉大な先生のところへ。まずは、アレルギー検査の結果をば。テレビとかでもたまにやってるけど、何のアレルゲンに対して反応するか(血液中にIgE抗体があるか)がわかる検査です。
結果としては、私は、花粉アレルゲン(スギ・ヒノキ・ブタクサ・シラカバ・ヨモギ・ハンノキ・ハルガヤ・カモガヤ・オオアワガエリ)は全て反応あり、環境アレルゲン(ダニ・ハウスダスト・犬や猫のフケ・真菌類・ラテックス)のうち、真菌類以外は反応あり。特にひどいのはハウスダストでした。
知ってた!
そして診察時、もちろん「症状が悪化してるみたいなんですが」と伝えたのですが、偉大な先生いわく「う~ん、ステロイドを断ち切らなきゃいけないから、もうちょっと頑張ろう!」とバッサリ。
ええそうですか。
前回と同様の薬を処方してもらい、帰りました。
やっぱり悪化してるような?
それからも毎日、偉大な先生を信じて、薬をヌリヌリ。しかしどうにも悪化してるようで、4月上旬には、首なんかは常にピリピリ、ちょっとでも髪や衣服が触れると痒い。触れなくてもなんか痒い。けど超痛い。というか、見てみたら首のシワに沿って切れてる。今までに無い最悪な症状。痛くて我慢できないので、肌触りのよいマフラータオルを首に巻いて仕事してました。それでも余裕で痛い。
4月中旬、顔もやや赤いし、首は切れてる状態で再び皮膚科へ。
「すごく悪化してるようでつらいです。」と言ってみるも、偉大な先生いわく、「う~ん、ステロイドを断ち切らなきゃいけないから、もうちょっと頑張ろう、せっかくここまで頑張ったんだから!」とバッサリ。「こんなに悪化してるのになぁ… でもここを乗り切らないと、また今まで通りのステロイドに頼った人生になってしまうのか」という思いで、無言の帰宅。
自分史上最悪の症状に
そして、4月下旬のある日。朝起きて鏡を見てびっくり。顔が真っ赤でパンパンに腫れ上がってる!そして、熱い。なんだか熱っぽい。首は相変わらず切れてる、痛い。とてもじゃないけど会社に出社できる状態ではなかった。マスクでごまかせないレベルで顔が赤く腫れてる。こんな顔で公衆の面前に出れない。電車に乗れない。あまりにひどい状態なので、地元のいつも行ってる皮膚科クリニックへ駆けこみました。
熱を測ってもらうと、若干熱がある。「感染症の疑いがあり危険な状態なので、今すぐ○○大学病院に行ってください。急げば午前の診察に間に合いますので、タクシー捕まえて行ってください。」とのこと。
えっ。
結局ステロイド薬を処方してもらう
すぐに指定された大学病院へ。血液検査をし、結果を待つ。”おくすり手帳”も提出し、今まで塗布していた薬も申告。幸い感染症にはなってなかったようなのですが、検査の結果、例のクリニックで処方してもらった非ステロイドの塗り薬のうち2種が体質的にNGだったとのこと。大学病院の先生いわく、
- アレルギー皮膚炎の症状がひどい時は、ステロイドを使わないとダメ。
- ステロイドを毛嫌いしている場合ではない(たしか、「そういう困った先生もいるんだよね」的なニュアンス)。
- ステロイドの量や期間は守るべきだが、まずはきちんと症状を治すことが先決。
とのことでした。
帰路、昼ご飯に買ったオリジン弁当を食べようにも、顔が腫れていて口があまり開かず、ご飯が非常に食べにくかったことを覚えています。
それから数日。大学病院で処方されたステロイド外用剤ですんなり症状は改善。本当に数日で、首も顔も見事にきれいになりました。なんだったんだろう、私の苦しい1ヶ月半。もちろん、その後偉大な先生の皮膚科へは行ってません。報告義務も無いし。
この体験で得た教訓
教訓1. “ステロイド反対派”の皮膚科が存在する
知らなかった。もちろん、”ステロイドを使わない治療法”でアレルギーを克服した人もきっといるんだとは思います。しかし、明らかに悪化してるのに何も疑わず、「ステロイドは悪!」の一点張りってどうなんでしょう。
ちなみに、この例のクリニックと同じビルに入った薬局では、ステロイド外用剤の在庫が無かった。(他院の処方箋もって行った時、「ステロイドの塗り薬は在庫して無いから、近くの薬局に取りに行ってくる」と言われた。)そんな薬局もあるんですね。
教訓2. 判断力を持つ
本当にあの先生が凄い人に見えたんだけどね。先生の経歴や雰囲気だけで100%信用してはいけないということ。あと、Googleのクチコミももっと目を通しておけば良かった。ネットの情報を鵜呑みにするのは良くないけど、参考までにね。改めて例のクリニックのクチコミ見ると、私と似たような経験した人もいるみたいだった。
教訓3. セカンドオピニオン、大事
他の疾患にも言えるけど、症状が全然改善しなかったり、むしろ悪化したりしたら、迷わず他の医療機関に相談してください。
教訓4. アレルギー皮膚炎の症状がひどい時はステロイドを使う
特にアレルギー皮膚炎の場合、症状がひどいと痒くてかきむしってしまってもっと悪化、という悪循環ケースに陥りがちです。痒み止めの内服薬やステロイドをきちんと使って、まずは症状を抑えることが大事だそうです。
以上、私の体験談でした。もちろん、ステロイドの代わりに処方された薬が私の体質に合わなかった事が発端なので、体質的にOKな人なら大丈夫かもしれません。
でも、私と同じつらい思いをする人が一人でも減りますように…